fur-furの日記

抗菌化学療法認定薬剤師が日々の勉強したことを共有します。

ジクトルテープ調剤しました

今日初めてジクトルテープを調剤しました。

 

世界で初めて承認された NSAIDs(成分:ジクロフェナクナトリウム)の経皮吸収持続性がん疼痛治療剤である

 

がん疼痛に使用できる鎮痛薬は大きく分けて2種類

①非オピオイド系          

アセトアミノフェン(経口、注射)

   NSAIDs

・フルルビプロフェンアキセチル(注射)

ジクロフェナク(貼付剤)

 

オピオイド

コデイン

・トラマドール

モルヒネ

オキシコドン

フェンタニル

 

ジクトルテープ(ジクロフェナクナトリウム)

特徴

全身作用型のNSAIDsでありここが重要なポイント

血中への移行性が良い!

 

適応

がん性疼痛のみ

 

用法・用量

通常、成人に対し、1日1回、2枚を胸部、腹部、上腕部、背部、腰部又は大腿部に貼付し、1日(約24時間)毎に貼り替える。なお、症状や状態により1日3枚まで増量できる

 

薬物動態

経口薬とほぼ同程度のAUC

ジクトルテープ3枚=ジクロフェナク100mg内服

 

約1週間程度から効果が出るため即効性は期待できない。

 

ジクトルテープ添付文章では・・・

本剤投与時は他の全身作用を期待する消炎鎮痛剤と
の併用は可能な限り避けることとし、やむを得ず併用する場合には、必要最小限の使用にとどめ、患者の状態に十分注意すること。

 

なので併用はできる。少なくとも1週間(定常状態に達する期間)は併用する方が良いのかもしれない。

 

副作用

適用部位掻痒感、胃腸障害・腎障害など

 

 

fur-fur個人の見解

変形性関節症に適応のロコアテープがあります。

ロコアテープ(エスフルルビプロフェン)2枚とフルルビプロフェン経口投与(120mg/日)と同等であり薬価1枚41.3円でジクトルテープ1枚156.5.円

保険適応にがん性疼痛があるのは確かに大きいが値段が・・・

また、ロコアテープは皮膚障害があるのでジクトルテープは今後期待できるかもしれない。