「冷感パップ剤」と「温感パップ剤」の違い
鎮痛用パップ剤には冷感タイプと温感タイプがあるがその使い分けについて紹介
➀皮膚刺激成分が異なる
◎冷感パップ
メントールやカンフルなどの清涼成分が含まれている。
◎温感パップ
トウガラシエキスやノニル酸ワニリルアミドが含まれている。
②使い分け
◎冷感パップ剤
炎症による局所の発熱を抑える。また、炎症部位の拡大を防ぐ目的で使用される。
メントールが知覚神経の抹消に作用し軽度の知覚麻痺を起こすため、鎮痛作用も期待できる。このため炎症性疼痛疾患の急性期に使用される。
◎温感パップ剤
慢性腰痛症や急性腰痛の発症日後以降に使用される。
トウガラシエキスに含まれるカプサイシンが局所の血管を拡張させる。患部の血流増加により、損傷した組織の修復を早めたり、腰部筋の血流障害による疼痛改善が期待される。ノニエル酸ワニリルアミドはカプサイシンの誘導体である。
注意点:温感パップ剤は皮膚刺激作用が強く、発赤・発疹などの副作用が出やすい。
また、入浴時に貼付していた部位が強く痛む場合があるため、入浴30分前~1時間前に剥がす。
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